オーストラリア
20年ほど前にオーストラリアに半年間程いたことがある。
当時、まだ始まって間もない『ワーキングホリデー』というVISAで、現地での就業を許可してくれるシステムを利用しての渡豪だった。
確か25歳以上だと論文を書かなければいけないというようなルールもあったようだが、当時私は21歳だったので、普通に最大の半年間のVISAを取得することが出来た。
VISAの申請は個人でもできるのだが、私は旅券の手配も含めてまとめてやってくれる旅行代理店に頼んで取得した。
目的は、漠然としていて、単に英語がしゃべれる様になりたいというものだった。
英語力を身につけるのであれば、当然のことながら、イギリスかアメリカだろうと思われるかも知れない。
私も当然アメリカだろうと思っていた。
しかし、いざ自分が本当に行くとなると真剣に考えざるを得なかった。
なぜなら、それまで一度も海外に行ったことが無かったからだ。
単に、英語を喋れる様になるということであれば、留学・・という手段が思い浮かぶのだが、学生ではなく、社会人だった私には、その『留学』という言葉が、何かとても悠長な響きのように感じられ、また、心のどこかで偏見に似たものを抱いていたのだと思われる。